君の瞳にカンパイ

次の日のお昼休み。


「お兄様には近付いちゃ駄目だからね!」


華乃様は握り拳を近付けながら言った。


「は、はい…。でも、どうして?」


「どうしてって…どうしても!」


華乃さんは俺から目を逸らせた。
なにかあるんだろうか?


「分かりました。」


いや、分かんないんだけど。
なんだっていうんだろう?



「しょーへーちゃん!」


言ってる傍から、華一郎様はやってきた。


「はい、何ですか?華乃様から近付かないように言われてるんですけど。」


「ぶ!アイツそんな事言ったの〜。必死だねぇ。」


華一郎様は笑っていた。


「ショウ〜。帰ろうぜ!…って、華一郎先輩。」


カズ。
…華一郎様と、知り合い?


「文化祭の時、言ってた先輩。」


ああ、スタンプラリーの…。
この人だったのか。


「へー。祥平と和彦って友達だったんだー。」


「そうですよ。」


「へー。なるほどぉ。これで糸が繋がった。」


…糸って?