オバケの駐在所


穏やかな光が
真上から降り注ぐ
平日の午後に
私は堂々と
ショッピングモールを
練り歩いていた。

背筋を伸ばし
手を頭の上にあげて
あくびをする。

一通り辺りを
見回しても
同い年くらいの
若そうな人はいない。
そのせいか道行く人の
視線を浴びてる気がした。

ん〜……
学校がないって最高だ!

東京に越してから
一週間、
やるべき事は片付かず
溜まる一方だったが
縛られない生活を
私は満喫していた。

掃除に洗濯
家事、炊事。
編入手続きは済んで
来週からこっちの
高校にも通い始める。

今までは人任せだった
私の人生も
これからは自分任せ。
そんな一見
面倒くさそうな事は
私の気分を
大いに盛り上げていた。

しっかりしなきゃね〜
ってか。