オバケの駐在所

あ、あれ……?

「……なんか変な事
言った?」

思わず私が
再び口を開く。

「いや、
いい事言ったな。」

「うん。
確かにいい事
言ったわね。」

そんな真顔で
言われると
なんか怖いんですが……。

更に2人で
何か一言二言
私の耳に入らないように
目の前で話していたのが
気にかかった。

なんかおかしな人達。
さっきの
お婆さんといい……。

悪い人達には
見えないけど。

「さて、私は帰るわ。
あなたも一緒に帰らない?

私の住んでる所も
そっちの方角だし。」

置いてあった
ベージュのハーフコートに
手を通しながら
彼女は聞いてくる。

「本当!?
行く行く!
実はちょっと帰るのが
怖かったんだー。
真夜中だしさ。」

ゴキブリ並に怖いのも
出るからね。