……ここはどこだろう。
私たちはどうなった……?
いつもと違う
見慣れない天井が見えて
人の話し声が聞こえてくる。
「あら、起きたんじゃない?」
なんだか聞き覚えのある声。
私は無性にその声の主を
知りたくなって
眠気まなこながら
レザーのソファーから
身を起こした。
「よっ、なつみ。
元気にしてたか?」
女の人が横に立っている……
けど……。
「……え……?」
夢ではない。
ただしそれくらいの
スペクタクルな
現実だったのは確かで、
眠りから覚めても
夢の余韻が残っているんじゃ
ないかと思ったほどだ。
その人を見て
私は強くまばたきをした。
「お……お姉ちゃん?」
「そうだよ。久しぶり」
そう微笑んだ彼女の
やわらかい声。
優しそうな顔つき。
目を疑うようだけど
間違いなかった。
そこにいたのは
二年前に他界したはずの
私のみゆき
お姉ちゃんであった。
首にはピンクの
マフラーを巻いている。
「どうして……
あ、そっか。
……わたし……本当に
死んじゃったんだ」
もし命を落としたとしたら
本来顔をふさいで
涙を流すべき事なのに、
私の場合のこみ上げてくる涙は
笑顔がこぼれるほどの
嬉しさからであった。
昔と何も変わらない
お姉ちゃん……
みゆきお姉ちゃんが
今そこにいた。

