自分が良くて他人が駄目なんて
それは間違いなく
エゴだもん。
識者がいれば
正論は向こうにあると
言うだろう。
だけど……。
「理屈や……道理に
かなっていないのは
わかります。
でもその子を
見逃してもらえませんか?
この舟に食料として
魂を抜かれた人間が
運ばれていると聞いた時は
驚きました。
でも今まであなたがたに
忠義を尽くしてくれた者にまで
同じような対象として
扱うのはあんまりです。
……わ、私は
実は人間なんです。
でも神様の方々に
食べられてしまう
他の人間達よりも、
恩恵をうけた魚さんたちの
身を案じたいと思います。
どうか慈悲の心をもって
お許し願えませんでしょうか」
まぶたの裏に
無下な扱いを受ける
鳳凰が浮かぶ。
今度は誰に言われるまでもなく
私は頭を地面につけた。
ただし敬う気持ちを
表したんじゃない。
怖い。
言ってしまった。
それは頭の上に
活動前の阿蘇山のような
厳粛な空気が
ただよっている感覚だった。
「なあ、
もしも君が砂漠の真ん中を
歩いていたとして、
目の前に喉を潤してくれる
オアシスが
あらわれたとしたら、
それは天の神様の
恵みだと思うかね?」
……はっ?
それは間違いなく
エゴだもん。
識者がいれば
正論は向こうにあると
言うだろう。
だけど……。
「理屈や……道理に
かなっていないのは
わかります。
でもその子を
見逃してもらえませんか?
この舟に食料として
魂を抜かれた人間が
運ばれていると聞いた時は
驚きました。
でも今まであなたがたに
忠義を尽くしてくれた者にまで
同じような対象として
扱うのはあんまりです。
……わ、私は
実は人間なんです。
でも神様の方々に
食べられてしまう
他の人間達よりも、
恩恵をうけた魚さんたちの
身を案じたいと思います。
どうか慈悲の心をもって
お許し願えませんでしょうか」
まぶたの裏に
無下な扱いを受ける
鳳凰が浮かぶ。
今度は誰に言われるまでもなく
私は頭を地面につけた。
ただし敬う気持ちを
表したんじゃない。
怖い。
言ってしまった。
それは頭の上に
活動前の阿蘇山のような
厳粛な空気が
ただよっている感覚だった。
「なあ、
もしも君が砂漠の真ん中を
歩いていたとして、
目の前に喉を潤してくれる
オアシスが
あらわれたとしたら、
それは天の神様の
恵みだと思うかね?」
……はっ?

