私は手すりの花壇に
植えられている
隣り合った柊の間に、
2つに折った梅の枝を
それぞれ土へ差した。
小さく作られている
2つの花壇から
線を引いたように
天へ伸びる梅の枝。
「この匂いのする
梅が目印だからね。
この梅の枝と枝の間には
ギザギザのこわーい葉っぱは
1枚もないから!
これならいつでも簡単に
舟から逃げ出せるでしょ?」
「おお。ありがたい。
……けんど神に
見つかったら事だに。
気持ちだけ
もらっておくけえの」
「神がいない時に
逃げたらいいじゃん」
「そうじゃけんろ。
年をとると行動にうつすのは
なかなか勇気が必要じゃけえ」
「勇気ぃ?逃げた魚を
神がわざわざ追いかけて
くるってこと?」
「そこらへんは
神のお味噌汁ずら。
それにこの舟にも
多少の名残惜しさは
あるしにゃあ」
イワシさんは
どうも煮え切らない感じだ。
確かに神の斎とも言える
舟の雑用をほっぽりだして
逃げてしまうというのも
まずいかもしれないけれど。
イワシさんはまた下手くそな
鼻歌をうたいながら
櫓をこぎだした。
なんか……腹を読むところに
ただめんどくさいだけ
なんじゃないかって気が……。
あとどうでもいいけど
『神のみぞ知る』だっつうの。
イワシさんならダシとして
申し分ないと思うけども。
ってそりゃ自虐的すぎか……。
植えられている
隣り合った柊の間に、
2つに折った梅の枝を
それぞれ土へ差した。
小さく作られている
2つの花壇から
線を引いたように
天へ伸びる梅の枝。
「この匂いのする
梅が目印だからね。
この梅の枝と枝の間には
ギザギザのこわーい葉っぱは
1枚もないから!
これならいつでも簡単に
舟から逃げ出せるでしょ?」
「おお。ありがたい。
……けんど神に
見つかったら事だに。
気持ちだけ
もらっておくけえの」
「神がいない時に
逃げたらいいじゃん」
「そうじゃけんろ。
年をとると行動にうつすのは
なかなか勇気が必要じゃけえ」
「勇気ぃ?逃げた魚を
神がわざわざ追いかけて
くるってこと?」
「そこらへんは
神のお味噌汁ずら。
それにこの舟にも
多少の名残惜しさは
あるしにゃあ」
イワシさんは
どうも煮え切らない感じだ。
確かに神の斎とも言える
舟の雑用をほっぽりだして
逃げてしまうというのも
まずいかもしれないけれど。
イワシさんはまた下手くそな
鼻歌をうたいながら
櫓をこぎだした。
なんか……腹を読むところに
ただめんどくさいだけ
なんじゃないかって気が……。
あとどうでもいいけど
『神のみぞ知る』だっつうの。
イワシさんならダシとして
申し分ないと思うけども。
ってそりゃ自虐的すぎか……。

