やはりいい顔つきに見えたのは
錯覚であったようだ。
「ま、なつみさんよ。
気になさりなんな。
燕は紳士じゃけんの」
「くう。
……ってかツバメって何なの?
みんなして呼んでるけど。
虫でも食べんの?奴」
「なんでもひと昔前に
博打ばっかして
日本諸国を飛び回ったからとか
聞いたずら」
「うーん?それでツバメ?」
「そんだら龍神と博打をうって
翼をもがれちまったとか。
真っ直ぐ飛ぶ燕が
蛇行する龍にはねられたって
聞いたことあるけんろ」
「ふーん。龍神、……龍ね」
またとんでもない
ワードが……。
この屋形船にも来てるのか?
いくらこの舟といえど、
さすがに龍が入れるとは
思えないけど。
それとも神なら姿、形を
変えられるのかな?
って、龍なんてだいたい
人が考えた
空想上の生物なんだから
大きさも何もないだろうし、
きっと龍ってのも
他のオバケをなぞらえて
言ってるんだろうけどさ……。
「龍はおるけえの」
私の心を見透かしたように
イワシさんはそう呟いた。
「龍は生命の象徴であって
この星の脈ずら。
地脈、水脈、
果てにいたっては
風水などに用いられる
龍脈なんてのもそうじゃけえ。
地球が生まれたての
ほかほかの頃はよく
暴れておったと聞くけえの。
龍はいつでも自由で、
気まぐれに大陸を裂き、
海溝をえぐり、
天を駆け巡っておった。
地震、洪水、雷なんてのは
今でもほとんど龍が起こした
カンシャクに過ぎんだら」
錯覚であったようだ。
「ま、なつみさんよ。
気になさりなんな。
燕は紳士じゃけんの」
「くう。
……ってかツバメって何なの?
みんなして呼んでるけど。
虫でも食べんの?奴」
「なんでもひと昔前に
博打ばっかして
日本諸国を飛び回ったからとか
聞いたずら」
「うーん?それでツバメ?」
「そんだら龍神と博打をうって
翼をもがれちまったとか。
真っ直ぐ飛ぶ燕が
蛇行する龍にはねられたって
聞いたことあるけんろ」
「ふーん。龍神、……龍ね」
またとんでもない
ワードが……。
この屋形船にも来てるのか?
いくらこの舟といえど、
さすがに龍が入れるとは
思えないけど。
それとも神なら姿、形を
変えられるのかな?
って、龍なんてだいたい
人が考えた
空想上の生物なんだから
大きさも何もないだろうし、
きっと龍ってのも
他のオバケをなぞらえて
言ってるんだろうけどさ……。
「龍はおるけえの」
私の心を見透かしたように
イワシさんはそう呟いた。
「龍は生命の象徴であって
この星の脈ずら。
地脈、水脈、
果てにいたっては
風水などに用いられる
龍脈なんてのもそうじゃけえ。
地球が生まれたての
ほかほかの頃はよく
暴れておったと聞くけえの。
龍はいつでも自由で、
気まぐれに大陸を裂き、
海溝をえぐり、
天を駆け巡っておった。
地震、洪水、雷なんてのは
今でもほとんど龍が起こした
カンシャクに過ぎんだら」

