オバケの駐在所

私は首を横にふった。

「でも私は救われてるもん。
……ねえ、聞いていい?
なんであなたはここにいるの?
教えて。
私はハジメさんのことを
もっと知りたいの」

「……そうだな」

あまり見たことのない
ためらうような笑みをして
ハジメさんは天を仰ぎ見た。

「またちょっと歩こうか。
デッキだと他の神様も
来るかもしれないし」




冬の星座が真上で
煌々と輝いていた。

銀河も星雲もいつもより近く、
そして多彩な色を放っている。

私たちは横の通路を通りながら
時々は立ち止まり、
ゆっくりと歩きながら
船尾に向かった。

「ユエに会ったろ?」

「あの銀色の髪をした
女の子?」

「そう。ありゃあな、神だ。
俺はこの舟まで
あいつに連れてきて
もらったんだ」

ハジメさんは言葉を
言い終わると同時に
タバコに火をつけた。

寒いせいなのか
煙が多く風に流れる。

神……か。

何を聞いても驚かない。
受け入れてやる。

「それで?
あの子が神だってのは
わかった。
あんな目つきしてる
くらいだもん。
なんとなく尋常じゃないとは
思ってたけど。
でもなんで?理由は何?
あの子と一緒に
私をここに連れてきて
食べようとしてたとか?」