……おかしいな、
お義母さんか?
さっき誰もいないと
思ったけど。
しかしもう一度
洗面所を覗いてみても
やはり人気はない。
それにお義母さんは
ずっと寝たきりだ。
1人でそんな自由に
動きまわれるはずがない。
俺は首をふりながら
もう一度スイッチを切る。
そーいえば最初
部屋を出た時も
ちゃんと切ったような
覚えがあった。
気のせいだろうか……なんて
俺は考えながら、
振り向こうとしたその瞬間に
またもやスイッチが
パチッと鳴って
ひとりでに電気がついた。
俺はその現象に
不可解さやこわさは
感じなかった。
むしろ押し寄せる好奇心。
そしてすぐ壁の裏の
スイッチを覗いてみた。
するとそこには日常じゃ
考えられないものがいた。
黒と緑のシマシマの
腹の模様を際立たせ、
少し老けてみえる
黒髪の男性のような
顔をした蜘蛛が、
憤怒の文字を
絵に描いたような表情で
スイッチに
へばりついている。
それは人面蜘蛛。
しかも目の前にある
洗面台の鏡には
何も映っていない。
だが確かにそのオバケは、
アイボリー色のスイッチを
汚すようにして
そこにいたのだ。
お義母さんか?
さっき誰もいないと
思ったけど。
しかしもう一度
洗面所を覗いてみても
やはり人気はない。
それにお義母さんは
ずっと寝たきりだ。
1人でそんな自由に
動きまわれるはずがない。
俺は首をふりながら
もう一度スイッチを切る。
そーいえば最初
部屋を出た時も
ちゃんと切ったような
覚えがあった。
気のせいだろうか……なんて
俺は考えながら、
振り向こうとしたその瞬間に
またもやスイッチが
パチッと鳴って
ひとりでに電気がついた。
俺はその現象に
不可解さやこわさは
感じなかった。
むしろ押し寄せる好奇心。
そしてすぐ壁の裏の
スイッチを覗いてみた。
するとそこには日常じゃ
考えられないものがいた。
黒と緑のシマシマの
腹の模様を際立たせ、
少し老けてみえる
黒髪の男性のような
顔をした蜘蛛が、
憤怒の文字を
絵に描いたような表情で
スイッチに
へばりついている。
それは人面蜘蛛。
しかも目の前にある
洗面台の鏡には
何も映っていない。
だが確かにそのオバケは、
アイボリー色のスイッチを
汚すようにして
そこにいたのだ。

