いま住んでいるこの家には
義母も一緒にいて、
アパートを借りて
質素に暮らしていた。
少し過疎地がちな
緑が多い町。
電車なんて通勤の時間帯は
そこそこ出ているが、
後は1時間に
1、2本くらいと
中央に走るJRから
枝分かれしているとはいえ
東京とは思えない
なかなかの田舎ぶりである。
……まぁおかげで家賃は
安くすんでいるのだが。
俺は洗面所に戻ってきて
電気のスイッチに
手をかけた。
その時になんとなく
部屋のすみずみを
目で追ってみた。
瞳はちゃんと動く。
……昨日のばあさんは
なんだったんだろう。
スイッチを切りながら
俺は思う。
河童の目玉がどうとか
去り際に言っていたが、
それよりもなぜ
怨恨だなんて……。
気になる所は多々ある。
しかし考えても
わからないものはわからない。
とりあえずれいかの
待っている台所へ
戻ろうと振り向いた時、
背を向けた洗面所から
パチッと電気のスイッチを
押したような音がした。
洗面所を見ると
電気が静かに
またたいてついた。
義母も一緒にいて、
アパートを借りて
質素に暮らしていた。
少し過疎地がちな
緑が多い町。
電車なんて通勤の時間帯は
そこそこ出ているが、
後は1時間に
1、2本くらいと
中央に走るJRから
枝分かれしているとはいえ
東京とは思えない
なかなかの田舎ぶりである。
……まぁおかげで家賃は
安くすんでいるのだが。
俺は洗面所に戻ってきて
電気のスイッチに
手をかけた。
その時になんとなく
部屋のすみずみを
目で追ってみた。
瞳はちゃんと動く。
……昨日のばあさんは
なんだったんだろう。
スイッチを切りながら
俺は思う。
河童の目玉がどうとか
去り際に言っていたが、
それよりもなぜ
怨恨だなんて……。
気になる所は多々ある。
しかし考えても
わからないものはわからない。
とりあえずれいかの
待っている台所へ
戻ろうと振り向いた時、
背を向けた洗面所から
パチッと電気のスイッチを
押したような音がした。
洗面所を見ると
電気が静かに
またたいてついた。

