「きゃん!」
と、柔らかい衝撃とともに
変な声を出したのは
一枚岩の下を徘徊していた
木綿の布みたいな
薄っぺらい女の浮遊霊。
それらが岩の周りを囲っていて
俺らの落下を
受け止めてくれた。
「ほほほ、失礼。
……あ、白星
おめでとうございます。
やっぱりミントさんは
白が似合いますね。」
そう言う幽霊と俺の間には
クッションのようにして
ライムが挟まれ、
伸びて目をまわしている。
「……白ねぇ」
岩の上からや松の木からは
オバケ達が
興奮のるつぼと化して
手を振っている。
その中でキャルロットも
ガッツポーズを作っていたので
俺は親指を立ててやった。
「……黄色い声援ってのも
悪くはないけどな」
ペッタンペッタンと
遠くでにぎやかな宴が
開かれている。
みんなが戦いの後の
まったりとした空気に
包まれている頃、
俺は1人夜空を見上げていた。
「ミント、
また空を見ているの?」
「ああ」
「ほんとうに
頑固なんだから……。
気のせいだったのよ。
ウサギがこんな
寒空にいるわけないでしょ?」
キャルロットはそっと
自分の白い手に
息を吐きかけた。
「ほら、みんな
あなたに言われた通り
お餅をついてるわよ。
思ったよりも楽しそうに
やっているけど
主役のあなたがいないと
始まらないわ。
子ども達も疲れたって。」
……やれやれ、考えるところが
細かいぜ。
と、柔らかい衝撃とともに
変な声を出したのは
一枚岩の下を徘徊していた
木綿の布みたいな
薄っぺらい女の浮遊霊。
それらが岩の周りを囲っていて
俺らの落下を
受け止めてくれた。
「ほほほ、失礼。
……あ、白星
おめでとうございます。
やっぱりミントさんは
白が似合いますね。」
そう言う幽霊と俺の間には
クッションのようにして
ライムが挟まれ、
伸びて目をまわしている。
「……白ねぇ」
岩の上からや松の木からは
オバケ達が
興奮のるつぼと化して
手を振っている。
その中でキャルロットも
ガッツポーズを作っていたので
俺は親指を立ててやった。
「……黄色い声援ってのも
悪くはないけどな」
ペッタンペッタンと
遠くでにぎやかな宴が
開かれている。
みんなが戦いの後の
まったりとした空気に
包まれている頃、
俺は1人夜空を見上げていた。
「ミント、
また空を見ているの?」
「ああ」
「ほんとうに
頑固なんだから……。
気のせいだったのよ。
ウサギがこんな
寒空にいるわけないでしょ?」
キャルロットはそっと
自分の白い手に
息を吐きかけた。
「ほら、みんな
あなたに言われた通り
お餅をついてるわよ。
思ったよりも楽しそうに
やっているけど
主役のあなたがいないと
始まらないわ。
子ども達も疲れたって。」
……やれやれ、考えるところが
細かいぜ。

