「ぅぅぅぅ!」
俺は角が抜けてしまうんじゃ
ないかってくらいに
ここぞと力を込めて引いた。
しどろ足になるライムを
でーぶいでーで研究したとおり
コンパスの針のように
ゆっくり、ゆっくりと背中から
ぐるりと回す。
頭の角で掴んでいるため
表情を覗くことはできないが
まさか後ろから
引っ張られるとは
思わなかったろう。
そしてついに
岩から落ちる寸前、
なんとか残していた足で
最後の力を振り絞って
ライムを横に
力強く弾き出した。
もうどっちに軍配が上がるかは
わからない。
がむしゃらだったし、
落ちたのは
ほぼ同時だったから。
ただそんな時に1つ、
違う事なんだが
気になる出来事がおきた。
落ちてる最中、
空から不思議な視線を
感じたんだ。
金色のウサギ?
ふと脳裏をよぎったのは
噂のあの子。
間違いない、現れたんだ。
それは第六感か、もしくは
オバケ同士通ずるものがある
妖気かなにかか。
それにしても勝敗の行方や
落下する恐怖よりも
その子に会えるかもしれない
喜びのほうが大きく
膨らんできたことに、
俺はなんだか少し
おかしくなって
空を舞いながらも
笑ってしまった。
……何をこだわってんだかな。
俺は角が抜けてしまうんじゃ
ないかってくらいに
ここぞと力を込めて引いた。
しどろ足になるライムを
でーぶいでーで研究したとおり
コンパスの針のように
ゆっくり、ゆっくりと背中から
ぐるりと回す。
頭の角で掴んでいるため
表情を覗くことはできないが
まさか後ろから
引っ張られるとは
思わなかったろう。
そしてついに
岩から落ちる寸前、
なんとか残していた足で
最後の力を振り絞って
ライムを横に
力強く弾き出した。
もうどっちに軍配が上がるかは
わからない。
がむしゃらだったし、
落ちたのは
ほぼ同時だったから。
ただそんな時に1つ、
違う事なんだが
気になる出来事がおきた。
落ちてる最中、
空から不思議な視線を
感じたんだ。
金色のウサギ?
ふと脳裏をよぎったのは
噂のあの子。
間違いない、現れたんだ。
それは第六感か、もしくは
オバケ同士通ずるものがある
妖気かなにかか。
それにしても勝敗の行方や
落下する恐怖よりも
その子に会えるかもしれない
喜びのほうが大きく
膨らんできたことに、
俺はなんだか少し
おかしくなって
空を舞いながらも
笑ってしまった。
……何をこだわってんだかな。

