「……やだ、疲れてるのかな?
今、ウサギの額から手が
生えてるように見えた。」
俺はブスッと前を見つめる。
そんな俺の視線の先には、
相変わらず
清潔な部屋が広がっていた。
町の駐在所にしては
なんだか不自然すぎるくらい
綺麗に整頓されていて、
ポスターも張り紙も
はっていない殺風景な部屋。
しかしその部屋の
デスクの上に、
いくつもの菓子包みを
並べて入れてある紙の箱が、
目立つように
たくさん置かれている。
お客さんの?……俺か?
いや、この女の子のかな?
なんにしてもうまそうだ。
なんて考えていると、ふいに
遠くから何か足音のような
地面を踏み鳴らす音が
たくさん聞こえてきた。
俺は自慢の長い耳を
敏感に反応させて
音の方に向けてみると、
秩序もないし
足並みもそろっていないけど
その足音達はどうやら
多方面からここに
近づいてくるようだ。
「にゃっ!」
すると入り口に
立っていた女の子を
押しのけるようにして、
天井に頭がついてしまうんじゃ
ないかってくらいの
1人の大男が駐在所に
入ってきた。
ガタイもいい。
睨みも申し分ない。
今、ウサギの額から手が
生えてるように見えた。」
俺はブスッと前を見つめる。
そんな俺の視線の先には、
相変わらず
清潔な部屋が広がっていた。
町の駐在所にしては
なんだか不自然すぎるくらい
綺麗に整頓されていて、
ポスターも張り紙も
はっていない殺風景な部屋。
しかしその部屋の
デスクの上に、
いくつもの菓子包みを
並べて入れてある紙の箱が、
目立つように
たくさん置かれている。
お客さんの?……俺か?
いや、この女の子のかな?
なんにしてもうまそうだ。
なんて考えていると、ふいに
遠くから何か足音のような
地面を踏み鳴らす音が
たくさん聞こえてきた。
俺は自慢の長い耳を
敏感に反応させて
音の方に向けてみると、
秩序もないし
足並みもそろっていないけど
その足音達はどうやら
多方面からここに
近づいてくるようだ。
「にゃっ!」
すると入り口に
立っていた女の子を
押しのけるようにして、
天井に頭がついてしまうんじゃ
ないかってくらいの
1人の大男が駐在所に
入ってきた。
ガタイもいい。
睨みも申し分ない。

