オバケの駐在所

「何よ、なんか昼間から
感じ悪いなぁ。

まぁいいけど。
言いたくないなら
私だって大事な事を
教えてあげないから。」

そう言いながら
おまわりさんに
バレないよう
そっと棚の裏に
柿ピーを流し込む。
更についでで
袋も捨てといた。

ゴキブリでも来ちゃえ……。

「……なんだよ、
大事な事って。」

「別にー。内緒ですー。
ただちょっと夜安心して
寝れなくなるような
呪いをかけただけさ…。」

私は目を細め
明後日の方向を見ながら
思いきり憎らしい顔をして
笑ってやった。

こーゆーイタズラは
好きな私。
しかしそれを見た
おじさんも
下品に笑いながら
負けじと反論してきた。

「呪いってーのは
術者に返ってくるもんだ。
人を呪わば穴2つ……。
墓穴をほらんよう
気をつけたまえよ。」

ほー……。

と私は鼻をほじる
仕草をしながら
馬鹿にした態度をとる。

まぁ実際ゴキブリが
家にいっぱい出たら
呪いは返ってくるもんだと
信用しよう。

……ゴキブリが
いっぱい出たら。

いっぱい出たら……。