「嫌です。


私の仕事はもうお話したはずです。


望くんのことを黙ってみていることは、あなたを救うことにはなりません」


あぁ…
なんだ、やっぱり説教するんだ…


「俺がそれで救われるって言ってんだから、それでいいんだよ」



「違います。


…そのうちわかると思います。本当の救いの意味を。



私が…示してみせます」



俺らは、互いに互いを睨みつけるように見据えた。



「フッ…

やってみろよ。


あんたもわかると思うよ。人間の性を。



俺が示してやるよ」