「……いないわよ?」


「……………そこに、いる」


心なしか、凪瑠はその場所から目を背けている


なんだろう、妙な胸騒ぎがする


恐る恐る覗いてみると………


「…………………………き、キャァァァァァァァァァッ!」


もう、言葉ではいい表せない何かがいた


急いで凪瑠を連れて、外に出た


そして、携帯で、警察に電話をする


「もしもし!け、警察ですか?」

『はい、そうですが。どうされました?』


「あの、お願いですから、早く来て下さいっ!住所は〇〇××です!」


『あの、落ち着いてくださいね?どうされました?』


「そんな、見ていただいたらすぐ分かりますから!早く来てくださらないと、私、私………」


バタッ


電話の途中で、おばさんは気を失った


「…おばさんっ!」


「いやっ!死なないで!」


さっきの父と母の姿を見た凪瑠は、気が動転し、おばさんが死ぬんじゃないのか、と思った


「すいませんっ警察ですっ!110番通報があって、こちらに駆け付けたのですが」


気付けば、警察が来ていた


「……おばさんが………」


「………?事件というのは、この方のことかね?」


「………違う。ぱぱとままの、こと………だと思う」


「その、パパとママは?」


「…………家の、中」