気付いていたから思い出した。 昔の懐かしい輝いてた音の記憶を。 「ライブがあると知って、行ったけど…違った…あの音じゃ、なかった」 それを見て改めて自分がこの人たちから大切な人を奪ってしまったのだと実感してしまった。 実感したから罪悪感ばかりがこみ上げた。 崩れ落ちて座り込んでしまった。 涙が溢れるばかり。 「ねぇ、小夜ちゃん」 小夜の目の前には才斗の顔があった。 「小夜ちゃんは、どうしたい?」