終わってすぐに会場を確認したが姿はない。


確かにいたはずなのに。


「本当にいたの?」


「見間違いじゃありませんか?」


あれは彼女だった。


でも、見間違いだったのだろうか。


確かめようのないモヤモヤした気持ちだけが残った。


ライブが終わって皆で帰る途中にあの場所を通った。


あの日、彼女がいた場所。


当然のことながらいるはずもない。