「葵先輩のことが好きなの?」 「ああ。」 「なんでよ?あたしでもいいでしょ?だってあたし、フラれたことないんだよ?」 「ムリなんだよ」 オレは、葵じゃなきゃだめだ。 小さいときから、葵のことしか見てねーんだよ。 葵は、覚えてねーかもしれないけど ──葵ちゃん。大きくなったら結婚してくれる?── ──うん。葵、翔くんのお嫁さんになるー── そう、誓った 幼いころの約束―― オレは、その言葉をまだ信じてるんだ。