「でも……葵ちゃんは奪えなかった。 だから、もう一度だけ彼女と会ってみようと思う。 今までのことは、悪かった」 翔に向けて謝った長島くん。 「別に、オレに謝るなよ。謝るんだったら、葵に謝れ」 照れ臭そうにぶっきらぼうに言った翔にあたしは笑みが漏れた。 「葵ちゃんもごめん」 「うん、もう大丈夫」