「えっと、今日は先に帰ってて」 “は?なんで?” 翔のトーンが低くなった。 何て言えばいいのかな ホントのことを話したほうがいいの? でも、告白されたって言うのもな… 「─…ちょっと、用事が出来ちゃって…」 あたしは、嘘をついてしまった─… “用事?何の用事?” ばれずに済んだ─…? 「…委員会の集まりがあるんだ」 追求してくる翔に、冷や汗が出てくる。 「ふぅん、分かった」 翔は、信じてくれてるのに あたしは嘘をついたんだ。 そのことに ─…胸がチクンと痛んだ。