「あたしは、翔のことが
好きなの…!」
言った……!
やっと、言えた。
それでも、翔は黙ったまま。
やっぱり、あたしの気持ちは翔とは違う気持ちだったんだ。
「言いたいことは、それだけだから。じゃあ、あたし家に帰るね」
こぼれ落ちそうな涙を、必死に堪えながら、そう言って必死に階段を駆け降りた。
「葵っ、待てよ!」
叫んでいる翔の声を無視して、
「おじゃましましたっ」
「えっ、葵ちゃん?」
必死に、我慢していた涙が次々に溢れ出してきた。
「ふっ、……ヒック」
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