Iの漂流戦士






殺人鬼01が現れた事によってもう一人空気が変わった男が、



『修……………』


倉木は息をはくように声を出した

殺人鬼01もまた白い仮面を付けていて顔は見えない。だけど倉木は知っていたのだ


01は倉木の方を見る事もなく宮田に話し続けた



『俺だったらこのままバッサリやっちゃうけど、お前を裁くのは俺じゃない』


そう言って宮田の首から刃物が離れた

その瞬間、宮田は力が抜けたようにペタリとその場にしゃがみこむ



『ギャラリーは多い方が盛り上がるんだろ?』


01は03に向かって言った


“だからそれは僕が言ったんじゃないんですけど”と03は思うが口には出さなかった



『修……。お前、修だよな?』


倉木は01に向かって問いかける

その間にも02が腕を掴んでいる為、近付く事は出来ない



『なぁ……修。何か言ってくれ』


暫く沈黙になった後、01はやっと口を開いた




『手を離してやれ』


それに従う02の手がパッと倉木から離れた

倉木が少しずつ一歩…また一歩と前に進んでゆく




『帰るぞ』

そう言ったのは殺人鬼01

その言葉に02はコクンと頷き、一蹴りで01の元まで飛んだ

最早人間が出来る事ではない