【緑丘中学旧校舎 屋上】
緑丘中学は数年前に改築し、ここら辺では一番綺麗な学校だと言われている
しかしその裏手にはまだ古びた旧校舎が残っていた
木造作りの学校は戦後間もなく建てられた物で、数年前まで普通に使われていた
…が、ある日廊下の床が腐っていてそれにつまずいた生徒が怪我をした事で改築を余儀なくされた
すぐに旧校舎は取り壊される予定になっていたが、市民の要望でそれは中止になった
戦後から建っている学校は今まで数多くの卒業生を送り出している
一番古い卒業生の人はもう90歳になるお年寄り達で、沢山の人に利用されてきた旧校舎は市民にとって思い出の場所なのだ
そんな気持ちも知らず、この旧校舎は密かに中学生のたまり場になっていた
特に緑丘中学の生徒は学校をサボる時に使っている
普段は厳重に鍵がかけられ中には入れない
でも一人の生徒が鍵を盗み合鍵を作った事から、その鍵は中学生の間で何本も作られ出回っていた
そして今日も旧校舎では緑丘中学の生徒が数人忍び込み屋上に居た
『おい、お前さぁこないだ先公にチクりそうになっただろ?』
一人の生徒を数人が囲み詰め寄っていた
『い、言ってないよ』
怯えた声で答える少年は体を丸め肩を縮めている
その少年はその後無条件で殴られ続けた
理由なんてない
これが少年の日常だった



