-------一方その頃、正義は緑丘町の国道を車で走っていた
届け物の茶封筒を助手席に置き、緑丘高校に向かう
(倉木さんは授業中かな…?一目だけでも会えればいいけど)
…………そんな事を思っていた時、対向車線に白い車が見えた
見覚えのある車種にまさかと思いつつ、すれ違い様に運転手の顔を確認した
『く、倉木さん!?』
正義は遠退いてゆく倉木の車を振り返って見た
倉木は全く正義に気付いていなく、その顔はものすごい形相だった
正義はすぐにでもUターンして追いかけようかと思ったが茶封筒が目に入り、グッとそれを我慢する
(…………ッ)
正義はアクセルを踏み込み、緑丘高校へと急いだ
その数分後、高校の門が見えてそこに一人の教員が立っていた。正義は車を停めて教員の元に走る
『北徳春高校の星野先生ですよね?わざわざお越し頂きすいません』
正義よりも遥かに若そうな教員が丁寧に挨拶をした
『あ、いえ…』
そう言って茶封筒を手渡す
正義の頭の中はもう倉木の事でいっぱいだった
『あ…あの倉木先生はどちらに行かれたんですか?』
『……?』
『俺倉木さんには普段からお世話になっていて…。さっき車ですれ違ったものですから』
自分が知り合いだという事を強調した
若い教員は『そうでしたか!俺も倉木先生にはいつも世話に…』と話がズレそうだったので慌てて修正をする
『何かあったんですか?倉木さん慌ててたみたいで……』
『それが俺にも分からないんですよ。パソコンを見ていた倉木先生が慌てて飛び出して行っちゃって…。いくら倉木先生でもこんな事したら校長に怒られちゃいますよ』
(パソコン……?まさか…)



