Iの漂流戦士






『話題……?そうなの?』


男は正直どうせまた“外れ本”だろうと思っていた


『え、知らずに買ったんですか?けっこう有名っすよ。その本』


梨本の言葉に、男は少し期待が膨らんだ



『なんでも著者は10代の少年らしいですよ。実体験かは知らないですけど、10代の少年が10代の若者について書いたとかで…』


梨本はお茶の入ったコップを男の机に置いた


(10代の少年ね…………)



男は本の著者を見た

そこには【高木 功】と記されてある



『たかぎ……こう?』


本を良く見ると確かに帯には“大絶賛”の文字


“10代の気持ちをリアルに書いたカリスマ高木功”

そんな文字も帯には書いてあった



『カリスマ……ね……』


そんな言葉に縁のない男が呟くと、梨本がニヤリと笑った


『今度は“当たり本”だといいっすね。まぁ、タイトルからして外れ臭いですけどねー』




本のタイトルは

【漂流戦士】