【オフィスビル26階 屋上】
『続々と集まってくるなー。えーと1台、2台、3台……』
『パトカー6台、救急車2台、野次馬は80人弱です』
一馬はパソコンをカチカチと打ちながら答えた
『なんで見ずに分かるんだよ?』
少年は手すりに手をかけ、下も見ずに言い当てた一馬に言った
『野次馬の中に掲示板の住人が居るみたいです。ほら、ここに書いてある』
掲示板に書き込まれた文章を指さしノートパソコンを少年に見せた
『俺、自分で見た物しか信じないから』
少年は少しムキになり、また屋上から下を覗きこんだ
オフィスビル26階から少し離れた場所は先程起こった事件現場で、赤いランプや野次馬達が集まっていた
その様子を少年は高い所から見物している
一馬は直接見る事はなくパソコンばかりを見ていた
『あーあ完全にバレちゃいましたね。ナノハさんの服装。明日にはメディアに出ちゃいますよ』
掲示板で得た情報を少年に伝える
『俺なんかとっくにバレてるっつーの。つーか今までバレなかったのがおかしいんだって』
少年は下を見るのを止め、クルリと体を屋上の方に戻した
『ナノハさん時間も人目も気にしないですもんね』
パソコンの光がクスリと笑った一馬をとらえる
『おい笑われてんぞ。ぶっ飛ばしてやれよ』
少年は隣に居る少女に話しを振った
少女改めナノハは他人事のように月ばかりを見ている



