Iの漂流戦士







『あ、それと掲示板の事なんですけど………』



高木功は思い出したようにおもむろに言った



あれから殺人鬼を語る掲示板は姿を消し、全盛期の盛り上がりが嘘のように人々も忘れつつある



『実は名前を変えて今もあるんです』


『……………え?』



正義はてっきり高木功が削除したとばかり思っていた

殺人鬼達は居なくなり、戦士ももう現れない。殺人鬼を語る掲示板もまた意味を成さないものになったとばかり……………



『管理人は勿論俺です。でも前と違うのは自分を語る掲示板だって事』


『……………自分を語る?』



『顔も見えず何も知らないから話せる事もある。
ネットだって立派な繋がりですからね』



インターネットは簡単に繋がり簡単に切れる。そんな関係だからこそ、そこに何かを求める人だっているはずだ



『今の掲示板はわざと見つけにくくなってるんです。だって利用したい人は懸命に検索して見つけるでしょ?そうゆう必要な人に使ってもらいたいと思って』


『…………高木君』


『この世界には捌(は)け口が必要ですから』





きっと今この瞬間も苦しんでる人達がいる


死は遠いようで実はとても近い。だってそれは自分で選べる事だから


一人で悩み、一人で苦しみ、一人で逝く

でも世界は自分が思うよりずっと広くて、そんなに残酷ではなのかもしれない


世界中であなたの為に泣いてくれる人は居ないと思いますか?


同じ人間が居ないように、この世界にはさまざまな人がいる。その中であなたを大切に想ってくれる人が居ないと思いますか?

-----------------必ずいる、絶対に。