Iの漂流戦士




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それから春夏秋冬季節は巡り、2年の月日が流れた


正義の生徒は無事全員卒業を迎え、この春からまた新しいクラスを受け持つ事になる



『あ、倉木さん?今日の愛の手の活動の事なんですけど……………』


電話片手に正義は新学期の準備に追われていた


相変わらず忙しい毎日だけどボランティア活動は今も続けている

あの三人が居た殿の街で



倉木との電話を終えた正義は再び仕事に戻った


北徳春高校の職員室では春休み期間も数人の教師が仕事をしている。勿論、正義も


そんな中、同僚の梨本が何かを抱えてやって来た




『星野さん。これ渡して欲しいって今外で………』




梨本が持っていたのは茶色い植木鉢(うえきばち)そこには黄色い綺麗な花が一本咲いていた


-----------------ガタッ!!


それを見た正義はすぐに席を立つ

慌てて外に飛び出し、それを持ってきた人物を追いかけた





『------------------高木くん!!』


そう叫ぶと、前方を歩く影はくるりと振り向いた





『お久しぶりです、星野さん』



そこに居たのは紛れもない高木功だった

2年ぶりの彼は身長が伸びていて、トレードマークの眼鏡を外していた



『うん、久しぶりだね。あの、これ………』



正義が先程梨本から渡された植木鉢を高木功に見せた



『それ、ナノハちゃんから貰った種で育てた花です。菜の花ってすごい成長が早くて。おかげでうちの庭は菜の花だらけですよ』



植木鉢の黄色い花は菜の花。だから正義はもしかしたらと思い追ってきたのだ


高木功は少し大人びていて、雰囲気も2年前とは違う



『わざわざ俺にこれを届けにきてくれたの?』



『まぁ、一応。ナノハちゃんもその方が喜ぶと思いますし』



ナノハが植えた花は今年も富江女子校で元気に咲いている


こうして誰かを通じて別の場所で花を実らせ、きっとその想いは永遠に色褪せる事はない