少女を掴んでいる手が熱い
(全ては第一声で決まる…)
何も分からないふりをして話せばいいのか、
それとも殺人鬼だと確認した上で話せばいいのか
いや、そんな事をしたら逃げてしまうかもしれない
もしかしたら襲いかかって来るかも……
正義の頭の中でグルグルと駆け巡る妄想
その重たい空気をぶち破ったのは正義ではなく少女だった
『あなた……誰?』
とても可愛らしい声に正義は少しだけ力が抜けた
白い仮面の下から見えた青い目は、真っ直ぐに正義を見つめている
『あ…俺は星野正義。
鼻歌を辿ってきたらここに……』
生徒達と同じ歳ぐらいの少女に挙動不審になってしまった
少女は正義の事を不審がる様子はなかった
しかし、少女はさっきほど男女の腕を切り落とした殺人鬼02だ
でも誰でも良かった訳ではない
少女はしっかりとした理由があり、手を血で染めた
だから例え、目の前の正義が捕まえようとしても
逃げる事も襲いかかる事もない
だって少女の殺意の火はもうすでに消えているのだから



