Iの漂流戦士






高木功の弱々しい言葉。一馬はそれに応えるように話し続ける



『僕も孤独に負けた人間です。死んではいけないと言うけれど生も死も自分のもの。もし耐えられないと思えば功さんが選べばいい』



この世界は自ら命を絶つ者にとても冷たい

当然だと思う。3億分の1の確率で自分は生まれたのにそれに抗(あらが)って死を選ぶのだから



でも死より生きる方が辛い事は存在する。絶対に



『だけど、どうしたらいいのか悩む人間はここに居る術を探してる人です。これは死んだ人間の意見ですがこうすれば良かったと死んでから後悔した人もいる。--------功さん、あなたには後悔してほしくない。僕の事を嫌いだったと思いますがお願いします』



あの時の選択は衝動的なものじゃなかった。でも自分のような人を一人でも減らしたい。そう願わずにはいられない




『……………分かるよ、一馬の言いたい事は。だけど俺の私情を抜きにしてもまだ戦士はこの世界に必要だ。だから俺はお前の出した答えを受け入れられない』


『………………』


『理不尽な事はきっと続くよ。むしろもっと増えて苦しむ人がいっぱい居る』



今この時でさえ、助けてくれるのを信じて待ってる。自分達のような人を増やしたくないのなら尚更この選択に納得は出来ない



『そうかもしれません。でもこんな世の中でも最後に勝つものがあるらしいです』


『………………………?』



『功さんにもいつか分かります。それからあのサイトの管理人はあなたにお返しします。元々功さんが作ったものですから。最後にあなたの本音が聞けて良かった』


一馬はそう言うと、どんどん姿が薄れていく。それを見た高木功は一歩前に出た




『一馬、お前を嫌いと思った事はない。一度もそう思った事はないよ』


不器用な言葉。それでも一馬には充分伝わった




『-------僕もです。功さんお元気で』



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