Iの漂流戦士







正義の言葉で何故か走馬灯のように昔の事を思い出した


この教室でおこった地獄のような日々

毎日毎日、無条件で殴られ続け身体中はアザだらけ。その傷みに何度涙を流し助けを求めた事か


唯一の拠り所はパソコンだけ。いつも画面の中に逃げて現実から目を背けた

人の汚さ、人の愚かさ、人の怖さを知った


だけど、

人の温かさ、人の尊さ、人の力を大切な人に教えてもらった

とても汚くて怖い世界だけれどそれだけじゃない




『僕は自ら死を選び、誰かの手によって生きる事を諦めた。でもあの日々を終わりに出来るのは自分なのかもしれない。僕だって幸せになっていいんですよね?------------こんな僕でも幸せを望んでいいんですよね?』


気付くと一馬の目から大粒の涙が溢れていた




本当はずっと当たり前の日常を探し続けていた。
大勢じゃなくていい。唯一無二の存在



『君は一人じゃない。それに幸せの感情ならもう大切な人に貰ったんじゃないかな』



正義の言葉に一馬は自分の胸に手を当てる



---------そうだ。気付けばもうたくさん満たされていた



“今度はお前の兄貴で生まれてくるのも悪くねーかな”


そう言ってくれた時も、


“私は修や皆と居られれば幸せだよ”


そう笑ってくれた時も、



一馬は数々の出来事を思い出して自然と笑みがこぼれていた。--------大丈夫。もう過去に怯える自分はどこにもいない


そう思った瞬間に、体が軽くなったのを感じた



これはきっと……………………。



『星野さん。僕にも来るべき時が来たみたいです』


『一馬君…………?』



『全てあなたのおかげです。星野さんのような方に会えた事、とても嬉しかったです。本当に有難うございました。どうかお元気で』



まるで蜃気楼のように一馬は笑顔で正義の瞳から消えた


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