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『あ、ナノハ。こっちこっち!』
泊まりの準備を終えて待ち合わせの最寄り駅に着いた。すぐに桜が気づき手を振る
桜の家はここから二つ先の駅前で、さほど遠くはない。辺りは日が暮れはじめていて街灯の明かりが付きはじめていた
『ただいまー』
桜が家のドアを開けると、すぐにリビングから人の声がした
『おかえり。ナノハちゃんよね?はじめまして』
その声の主は桜の母親で、顔はびっくりするほど瓜二つだった
『お、お邪魔します………』
ナノハはペコリと頭を下げて、脱いだ靴を綺麗に並べた
『あら、すごい美人さんね。桜の友達にこんな可愛い子が居るなんて知らなかった』
口調も仕草も若々しいしくて、桜の人に好かれる性格は母親ゆずりのようだ
『もう、いいから。あ、晩御飯部屋で食べるからね』
『はいはい』
桜は素っ気なく母親との会話を流し、ナノハを自分の部屋へと案内した
桜の部屋は二階の角部屋で、サバサバした雰囲気とは逆に女の子らしい部屋だった
『ごめんねー。うちの母親歳の割に外見だけは若いから』
桜はベッドに腰掛け苦笑いをしている
『ううん。でも本当に若いお母さんだね』
『うん。よく言われる。この前兄貴と歩いてたらカップルに見られたらしいよ』
桜は三人兄弟で、上に二人の兄が居る。どちらも成人していて今は離れた場所で暮らしているらしい
兄弟の居ないナノハにとって、とても羨ましい話だった
母親とも仲が良さそうだし、家の中は暖かい空気が流れている。もしかしたらナノハが理想としているものかもしれない



