Iの漂流戦士








-------寂しさを埋める?

高木功の目線が一瞬、泳いだのを正義は見逃さなかった




『………君は自分が死ぬまであの三人が居れば満足なのか?ずっと殺人鬼として誰かを救う戦士でいれば満足なのか?』



いつも言いたい事も半分も言えない。いつも、いつも上手く交わされてすれ違うばかり

だけど今日は言う


高木功、本人の為に




『それなら彼らの苦しみはいつ終わる?歳をとらない。時間も進まない体で、彼らは一体いつまでこの世界をさ迷えばいい?』


『…………』


『…………彼らは充分過ぎるほど苦しんだ。だから終わらせてあげなくちゃ。彼らだって幸せになる権利がある』



-----そう。もう3人は人を裁くだけの殺人鬼じゃない


暫く沈黙が続き、高木功は深いため息をついた

それは正義の熱意に押されたのではなく、呆れたため息



『………はぁ。やっぱり失敗だったな。あなたを兄さん達に近付けさせたのは』

眼鏡のレンズを拭きながら、再びそれをかけ直す


『掲示板を教えたのも、わざと事件に鉢合わせようとしたのも全部あなたが逃げると思ったから』


『…………』


『だって笑えるでしょ?正義(せいぎ)の塊みたいな人がそれだけじゃどうにもならない状況に直面すると』