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-----ガタンッ。
その時、階段から音が聞こえた
『………修!』
そこから現れたのは倉木
何故この場所が分かったのかは分からない
でも傘もささず、息を切らせる姿を見て思った
倉木は必死で探し回ってくれたのだろうと
『……修、修!!!!!!!』
下に落ちていく修に倉木が手を伸ばした
それは手すりをよじ登り、限界まで
修は右手を倉木に差し出したが、それは途中で止まった
父親を殺した血だらけの手で、倉木の手を掴む訳にはいかないから
『修ーーーーー!!!!!!!』
------ドサッ!!!
地面に修の体が打ちつけられた
遠くで倉木の声が聞こえる
----後悔はしてない
後悔はしてないけど、最後に思った
きっと先生は自分のせいにするんだろうなって
一生、絶対この光景が忘れられなくなるんだろうなって
先生が悪いんじゃない
俺がもっと頼ればよかった
苦しいって、辛いって
------そうやって泣けば良かったのかもしれない