『ここ最近急激に住人が増えましたからね』
一馬は愛用のノートパソコンを抱え少年の隣に並んだ
『なにそれ俺に対する嫌み?』
少年は冗談混じりに一馬の頭をこずいた
『まぁ…でも色んな人が居て楽しいですよ。僕にとってネットは唯一のコミュニケーションが出来る場所ですからね』
一馬は少しだけ寂しそうな顔を見せた
その姿を少年はチラッと横目で見てフンと鼻で笑う
二人が見ている風景は真っ暗な夜の世界なのに、
ふっと目線を下にズラすと眩(まばゆ)い程の明かりが立ち込めている
24時間営業の店や道路に並ぶ街灯、行き交う車のライトに沢山の人の声
少年達が居る場所もまた眠らない街と言われる殿町だった
『やっぱりここは静かでいいわ』
下の様子を見ながら染々少年は言った
『何言ってるんですか…。これからもっと騒がしくなるって知ってるくせに』
その頃正義は車を走らせ、殿町に着く寸前だった
夜の街殿町には今夜たくさんの人が集まっている
普段からこの街に漂流している
少年少女達
その子供達を注意する為に見回るボランティア団体愛の手
事件、事故を防ぐ為にパトロールしている警察
掲示板の噂を聞き付け集まる野次馬にターゲットにされた張本人達
そして意味深に見物している屋上の二人
後は……殺人鬼02を待つだけ
惨劇の時刻まで後1時間-----



