Iの漂流戦士






職員会議が思ったより長引いてしまい、倉木は慌てて教室に向かった


もう帰ってしまったかもしれない


それはそれで仕方がないし、話ならまた後日すればいい


そう思いながら教室のドアを開けた


----ガラガラ……………


カーテンからは夕日が射し込み、誰の声も聞こえない


でもその中に修は居た


朝と同じ、机に顔を付けて寝ている姿


それを見た倉木はホッとしたように、ドアを閉めた


教室には二人きり



『悪かったな。待たせて』

『…………』


相変わらず修から反応はない

倉木は修の座っている前の席に座り、問いかけた



『お前昨日殿町に居ただろ?』


『…………』


確信はないけど、あれは間違いなく修の後ろ姿

間違える訳がない


『なぁ、修。教えてくれ。お前はなんであの街に行く?』


倉木は殿町を否定してる訳じゃない

ただ街を居場所にはして欲しくない



居場所なら他にだって作れる

学校や友達、兄弟に家族

そして先生だって居場所になれる





『そんなに全部、教えなきゃダメなの?』


修はゆっくりと顔を上げた

ずっと何かを考えていたのか、寝ていた様子は全くない