【私立緑丘高校 廊下】
次の日、昨日と同様に倉木の表情は暗かった
昨夜は殿町へとパトロールをしに行き、家に着いたのは夜中の2時過ぎ
体は疲れが溜まっていたのに、
何故かすぐに寝れなかった
---------その理由はあの時、
倉木が商店街に入り、子供達に話を聞こうとした時に
数人の子供が逃げるように商店街を出ていった
その中の一人の後ろ姿が修に似ていた気がした
気のせいだと思うけれど、本当によく似ていた
もしあれが修だったとしたら……
間違いなく何かある
あの街に行く理由
家に帰らない理由
だからこそ聞かなくてはいけない
だって倉木は修の担任なのだから
『放課後、話がしたいから少し教室に残ってくれるか?』
一時間目の授業が終わり、倉木は修に言った
修は朝のホームルームから寝ていて、今も机から顔を上げない
それを怒る事はなく、倉木はもう一度言った
『修と話がしたいんだ』
“枝波”ではなく“修”と呼んだ
返事はやっぱり返って来なかったけど、修は必ず教室に残るだろう
---------------そして、
あっという間に約束の放課後になった



