『もう逃げるなよ?それから絶対俺のそばから離れるな』
倉木は修を捕まえたとはいえ、このまま帰宅する訳にもいかなかった
一応パトロールは続いてるし、いくら自分の生徒だとしても特別に扱う事は出来ない
『…………』
修は言われた通り、倉木の後を付いて回った
倉木は他の子供達に話しかけているし、逃げようとすれば逃げれる
だけどそんな事をしたら、今度こそ下手な言い訳は出来なくなるだろう
『…先生。どこにも逃げないからあそこに座ってていい?』
修はそう言って、花が植えてある花壇の段差を指さした
『ダメだ。ここに居ろ』
頑(かたく)なに倉木は修の行動を監視した
『………だからもう逃げないって』
不満そうに呟くと、倉木は修の頭をペンで小突いた
『お前制服だろ?うろちょろして警察に補導されたらもっと面倒だぞ』
確かに修は制服で、この時間帯にそんなものを着ている人は居ない
倉木の言う通り、警察に捕まったら今度こそ終わりだ
それに、普通ならば警察に捕まったら面倒なんて倉木は絶対言わない
特別扱い出来ないと思いながらも
内心、倉木は修の事が心配で仕方がなかった



