【東和市 岼根町】
緑丘高校から電車を乗り継いで40分
閑静(かんせい)な住宅が立ち並ぶ中、一際目立つおんぼろアパート
それが修の住んでいる家
一応、2階まであって六世帯住む事が出来るが滅多に他の住人には会わない
数年前、独り暮らしの高齢者が出入りしてるのを目撃したけど
最近は物音一つしないから、死んでしまったのかもしれない
そのぐらい修の住んでいるアパートは不気味で今にも取り壊されそうな雰囲気だった
修は階段を登り、201号室のドアを開けた
ドアの鍵はかかっていない
無言で中に入ると、一畳二間の部屋から声がした
『あ、おかえり修くーん』
修を出迎えたのは1人の女性。胸を強調した洋服に派手な化粧
女からはきつい香水の匂いがした
修は冷めた目付きで女を睨み、部屋をグルリと見渡した
『あいつは?』
女はタバコに火を付けて、ニコリと笑った
『パチンコじゃない?私が来た時にはもう居なかったし』
“あいつ”とは修の父親の事
修はそれを聞いて部屋を出ていこうとした
----その時。
ガシッと女に手を掴まれた



