『功さん、分かって下さい。僕達の過去はまだ終わってない。僕達はただ…逃げてしまっただけなんですよ』
全てを終わらせる為に命を絶つ選択をした
でもまだ、終わってなどいない
本当に終わっていたならば、こんな風に過去を思い出す事はない
『もう終わらせたいんですよ。
あの日々を』
一馬の涙が灰色のコンクリートの上に落ちていく
“終わらせたい”
これを一馬の中で決意させたのは今朝の出来事
“……や、やめろ!!”
そう言って、命がけで生徒を守った正義の行動だった
あんな先生が自分の側に居たら……
一馬はそう思わずにはいられない
きっと、正義のような人に出会えていたら、命を絶とうと思わなかったかもしれない
その命を絶った事実は消えないし、消せない
だから、だからこそ
前に進むしかない
過去と決別し、行くべき場所へ行く
殺人鬼として、この世をさ迷う事は
幸せな事ではないのだから



