それからも横川の中にある善意はとまらない
『岡吉今まで一人だったろ?だからみんなで卒業までいい思い出作ろーってなってさ』
『…………』
『だから学校帰りもカラオケ行ったり、たまにはオールしたりしてさ。なんかそうゆうの今しか出来ないじゃん?』
『………』
『それから学校の行事ごととかも気合い入れようぜ!!ってなったんだ。勿論岡吉もだよ?』
『…………』
『みんなでやれば何だって楽しいし、ほら、俺達友達だろ?』
“友達”
その言葉が繰り返し、岡吉の中に流れる
ゴクンと唾を飲み、少し目の前がクラクラし始めた
ストレスのせいか、昨日から偏頭痛(へんずつう)がひどい
『……俺は……俺は…………』
そう口にした瞬間、晴れていた太陽が雲に隠れた
屋上は薄暗くなり、コンクリートに映る影も灰色だ
-------その時、うつ向いていた岡吉の耳に奇妙な声が聞こえた
それは少し荒い息づかい
『…ァ……ッ………!』
その方に目を向けると、横川直輝が後退りしている姿
岡吉は目線を横川が見ている方に向けた
そこには手すりのむこう側に立つ人影
それは白い仮面を被り、手には大きな鎌を持っていた



