【私立北徳春高校 職員室】
正義は高木功と別れ、仕事場である高校に着いた
びしょ濡れの正義を見た職員達は『どうしたの?』と口を揃えたが、
正義は苦笑いで上手く交わした
濡れた体をタオルで拭き、同僚の梨本に借りたジャージに着替える
時間は余裕で間に合ったが、正義の気持ちに余裕などなかった
決心した気持ちがグラグラと揺らぎ、今にも崩れ落ちそうだった
正義はチャイムが鳴るまでの僅かな時間自分の席に座り、引き出しを開けた
そこにあったのは【漂流戦士】
この物語の主人公が修だと分かった上で読むのは初めてだ
正義は冒頭である、1ページ目をめくった
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俺はこの世界が嫌いだ
だって理不尽過ぎるから
人の幸せを妬む人間は愚かだと思う
だけど、幸せになれない人をあざ笑う人間の方がもっと愚かだと俺は思う
俺は今まで生きてきて幸せだと思った事はない
でもそれは俺が不幸だったからじゃなくて、
俺の周りに居る人間が不幸だっただけの事
例えば、死ぬまで愛し続けた人に死ぬまで愛されなかった母親とか
例えば、欲の塊だけで生きて、結局何も残らなかった父親とか
例えば、助けてくれそうで、案外簡単に見捨てる事が出来るこの世界とか
俺の周りは生まれた時から不幸で溢れていた
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