Iの漂流戦士





正義は思い立ったように隼人の腕を掴んだ


『ほ、星野さん……?』

呆然としている隼人に一言、言った


『俺は君を救いたい。
……救いたいんだ』



そう言って向かった場所は隼人の自宅

203号室のドアに手をかけると、ガチャリと開いた

正義はインターホンやノックをせず、ズカズカと中に入り込んだ


インターホンを押した所で中に入れてもらえない事は分かっている

その様子を見て隼人は言葉を失っていた


正義は我を忘れている訳でもなく、至って普通だった
この怒りを取り除けば


家の中はあの時以上に物が散乱していて、ゴミ屋敷と言われてもおかしくない程だった

物一つ避けず、正義は雑誌やゴミを踏み潰しながら進んだ


そして、ガラッと新造が居る部屋の戸を開けた


そこには新造と女性が居た

行為が終わった後なのか、裸同然の二人を正義は睨み付けた



『な………誰?』

正義に気付いた女性が慌ててシーツで上半身を隠した

新造は顔色一つ変えず、正義を鼻で笑っている



『またあんたかよ?ボランティア団体だからって人様の家に勝手に上がっていいんですか?』


言い訳がなかった

人の家に勝手に上がる事など、警察でもしてはいけない事を正義はしていた

ましてや正義は学校の教員


これは教師生命をかけた正義の決意だ