Iの漂流戦士





正義は静かにコクリと頷いた

すると、高木功は露骨にため息をつき呆れた顔をして言った



『……倉木さん完全に人任せにしたんですね。自分から首を突っ込んで来た癖に本当に情けない人です』


それを聞いた正義の顔がみるみる険しくなっていく


自分の事はなんて言われようが、いくら笑われても構わない

でも倉木の事をこんな風に言われるのは許せなかった


『倉木さんの事これ以上悪く言ったら本当に怒るよ』

久しぶりに沸き上がってきた怒りの感情

しかし高木功はそれでもあざ笑う


『星野さんは本当に何も分かってないですね。
兄さんは倉木さんに見捨てられて殺人鬼になったんですよ?』



ーーードクンー…

正義の心臓と共に、今までの倉木との会話が蘇る



“あ…あの…倉木さんは殺人鬼についてどこまで知ってるんですか……?”


“知っててもどうする事も出来ないよ俺には”


“俺はな…そんな重荷を背負わせてしまったんだと思うと今も夜が眠れねーのよ。”


“俺はな…逃げたんだ。
………あいつから逃げたんだよ”