そして現在に至(いた)り、正義は今自分の目を疑っていた
“速報!!!
次のターゲットは赤磐市(あかいわし)在住の柿崎 新造、52歳”
まさか……そんな事は…と思いながらも、この現実を受け入れるしかない
隼人と別れて半年、その間正義自身にも色々あった
最も大きかったのは殺人鬼の存在
(でも、まさかこんな形で……)
動揺していても時間は刻々と過ぎる
正義はグッと唇を噛み締めて、自宅を出た
正義の仕事場である“私立北徳春高校”に着いても尚、動揺は隠しきれなかった
『星野!!!』
駐車場に車を停め、歩いていると聞き慣れた声が
振り向くと、そこには倉木の姿があった
『く、倉木さんどうして……』
私立緑丘高校の教員である倉木が、今この場に居る事はありえない
でもそれは間違いなく倉木だった
倉木は陸上部の顧問をしていて、近々行われる県大会に向けて正義の学校と合同練習をしていた
『部活の顧問してると大変ですね。特に朝練は』
車のエンジンをかける倉木に正義が言った
『朝から汗かくっていい事だよ。それより………』と倉木は話しを元に戻す
正義は倉木に会った事で、気持ちが少し落ち着いていた
それに、殺人鬼の事について話せる相手は倉木しか居なかった



