正義は小学校の頃、授業で育てていたアサガオをクラスの誰よりも先に枯らしてしまった記憶がある
久しぶりに懐かしい事を頭に浮かべながら、再び種を植える作業に戻った
一つ一つ丁寧に植えながら、さっきの話しに言葉を付け足した
『でもこうやって種を植えてるとどんな花が咲くんだろうって少しワクワクする。花ってやっぱり綺麗だし。それに……綺麗な物を見ると自分の心も綺麗になってく気がしない?』
正義は笑みを浮かべ、ナノハに問いかけた
-----すると。スタスタ…と足音が聞こえ、ナノハはまた正義の隣にしゃがみこんだ
(……………?)
“どうしたの?”と聞く間もなく、ナノハがそっと手のひらを出した
『………やっぱり私もやる』
正義は『うん』と返事をし、ナノハの手に種を乗せた
その種を手際よく植えていくナノハを見て“やっぱり花が好きなんだな”と正義は思った
その間、二人の間に温かい空気が流れていた
一生懸命なナノハを見れば見る程、また正義の胸が締め付けられる
だけど、正義は決意した
『……………ねぇ、
どうして君は殺人鬼になったの?』
一番聞いてみたかった質問であり、一番聞いてはいけないような質問
ナノハは手を止める事なく、アッサリと答えた
『私が殺人鬼になったんじゃない。この世界が私を殺人鬼にしたの』
その答えはあまりに深く、今の正義には到底理解できないものだった



