『高木君ともう一度良く話したくて。それとナノハちゃんとも』
その言葉を聞き、高木功はクスリと笑った
『いいですけど。今日はもう帰ります。僕との話しは後日でいいですよね?』
正義は正直驚いていた
高木功の事だから『僕達から話しを聞いてどうしたいんですか?』とかもっと深い所まで突っ込まれると思っていたのに
その質問が来たらどう返そうか走りながら考えていたが、まだ答えは見つかっていない
『それと、ナノハちゃんは気まぐれですからあまり話しは……』
続けて高木功が言うが途中で止めた
ナノハは簡単に言えば猫
エサや興味のある物には寄り付くが、興味がない物には全く無関心だ
高木功はそれを分かっていた為忠告しようとしたが、ナノハの表情を見て忠告は必要ないと判断した
『緑の蝶々…。今日はまだ光らないの?』
正義の腕に付いている蛍光緑の愛の手と書かれたワッペンに釘付けだったからだ
『え?あ…そっか。君はこれが好きだったね。これは夜にならないと光らないんだよ』
正義はワッペンを触り、ナノハに笑いかけた
それを見た高木功は意味深に呟いた
『あなたなら仲良くなれるかもしれないですね』
『あ……』と正義が声を出すと、高木功は振り向きもせずに歩いて行った
『大丈夫ですよ。僕はどこにも行きませんから』
その言葉だけを言い残して
少しその言葉に違和感を感じた正義だったが、あまり気には止めなかった
-----スタスタ……と正義との距離が離れて行く中、
『今の所はね…』と高木功が呟く声は正義には届かない



