「まぁ、そんな話はど〜でもいいじゃん!……ほら、飲もうよ!」


そう言ってアサミは俺に350mlの缶ビールを手渡す。


「あ、あぁ……そうだな」


ハッキリ言ってそんな気分ではないが、酒の力を借りれば、心に掛かったブレーキを解けるかもしれない。


それなら少しだけ、酒を頼りにしようじゃないか。


プシュッ!!!


「かんぱ〜い!」


「ん。乾杯」


俺はまだ何も気付いちゃいなかった。


この"酒の力"で二人の関係が、大きく変わってしまう事を。