君に届ける最後の手紙

「……グゥ……キリリ……グ……ん?やだ、こんな時間!」


母が起きたようだ。


「あ、お母さん。休んでて下さい!今二人でご飯作ってますから!」


本当はそれどころじゃないんだろうが、アイは必死に笑顔をふりまく。


「あら……ありがとう」


寝起きでボケーっとしながら、母が返事をする。


それから5分程で料理も出来上がり、


「いただきまぁす!」
「いただきます」
「いただき」


夕食を取り始めたが、やはりさっきの言葉がアイには堪えたのか、俺とは目を合わせてくれない。


もっとも、母との会話はカラ元気で乗り切っている様だが、それも必死といった感じ。